HとRのアトリエ

HとR 二人の好きなものを気ままに綴っています

小説

氷菓 米澤穂信 (2001年)

初の米澤穂信作品で久しぶりの「日常の謎」。 古典部シリーズの第一作ということで今後レギュラーで登場するキャラクターたちがどのように成長していくのか楽しみです。 「日常の謎」(殺人事件の起こらない推理小説)を好んで読んでいた学生時代を思い出し…

八つ墓村 横溝正史 (1950年)

ついに読みました、超有名作! 冒頭の八つ墓村の由来や32人殺しの顛末、、すでにここで心をわしづかみに✨ 映像作品のイメージで全編陰惨な雰囲気かと思っていましたが、冒険譚やロマンスなど色々な要素があり、読後感も非常に良くとても意外でした。 坂口安…

闇に香る嘘 下村敦史 (2014年)

私の兄は本当に兄なのか?? 全盲の主人公の一人称で物語が展開されるので、読者に与えられる情報もかなり制限されて何が本当で何が嘘なのか分からなくなります。 ハッピーエンドに向かうのか、バッドエンドへ向かうのか、どちらに転んでもおかしくない状況…

陰獣 江戸川乱歩 (1928年)

陰獣のほか、盗難、踊る一寸法師、覆面の舞踏者 が収録。 表題作の陰獣は、僕も寒川と同じく、まんまと大江春泥の手のひらに転がされてしまいました。 真相を明かす場面さえ、なんとも淫靡で狂っております。 いまさらながら読んだ名作、とても面白かったで…

吸血の家 二階堂黎人 (1992年)

二階堂蘭子シリーズの2作目。 前作は「地獄の奇術師」というタイトルや内容から江戸川乱歩の雰囲気が全面に出ていましたが、今回は呪われた血筋の美しい3姉妹の家でおこる連続殺人事件という横溝正史の雰囲気たっぷりの作品。 どの事件もトリックは見抜けず…

ポアロ登場 アガサ・クリスティー (1924年)

名探偵ポアロシリーズの短編集。 推理小説のお手本のような短編、なによりポアロとヘイスティングズの可愛らしい絡みが全編通しての見どころだと思います。

作者不詳 -ミステリ作家の読む本- 三津田信三 (2002年)

新年あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 最初の投稿は小説の紹介から、、 三津田信三、作家3部作の2作目。 前作の「忌館」が読みにくく感じたため少し不安でしたが本作は非常に読みやすく上下巻ありましたがあっという間に…

ペルシャ猫を抱く女 横溝正史 (1946年)

戦後、金田一耕助が初登場した辺りの年代を中心にまとめたノンシリーズの短編集です。 「消すな蠟燭」と「薔薇より薊へ」がお気に入り。 「生ける人形」は戦前に発表された「白い恋人」(青い外套を着た女 に収録)のリブート?のような作品でした。戦前と戦…

三大奇書を読了しました

日本の推理小説における三大奇書、 ・「黒死館殺人事件」 小栗虫太郎 ・「ドグラ・マグラ」 夢野久作 ・「虚無への供物」 中井英夫 これら三作品の流れをくむ 第四の奇書 「匣の中の失楽」の前に是非読んでおこうと思い手を出したわけですが… どれも難解! …

雪密室 法月綸太郎 (1989年)

王道の本格ミステリーが好きな私Hにはたまらないタイトル。 そそられます。 二重になった密室での殺人と読者への挑戦付き、作者と同名の名探偵の登場で内容もそそられます。 前作、'密閉教室'でも感じた謎が解けたにも関わらず読後になんとなくほろ苦さが残…