HとRのアトリエ

HとR 二人の好きなものを気ままに綴っています

闇に香る嘘 下村敦史 (2014年)


私の兄は本当に兄なのか??

全盲の主人公の一人称で物語が展開されるので、読者に与えられる情報もかなり制限されて何が本当で何が嘘なのか分からなくなります。

 

ハッピーエンドに向かうのか、バッドエンドへ向かうのか、どちらに転んでもおかしくない状況でハラハラしながら読むことができました。

 

解説でも書かれていましたが、江戸川乱歩賞受賞作で点字の暗号解読があるのは、二銭銅貨へのオマージュのようでとても面白く感じます!

 

陰獣 江戸川乱歩 (1928年)

陰獣のほか、盗難、踊る一寸法師、覆面の舞踏者 が収録。

 

表題作の陰獣は、僕も寒川と同じく、まんまと大江春泥の手のひらに転がされてしまいました。

真相を明かす場面さえ、なんとも淫靡で狂っております。

いまさらながら読んだ名作、とても面白かったです。

 

個人的に「踊る一寸法師」が好み。

国内ミステリーの源流であり、なおかつ作り出す雰囲気は唯一無二、それを十分に感じることができる1冊でした。

 

余談、、

微妙な違いですが、春陽堂のリニューアル前の江戸川乱歩文庫の表紙がとても気に入っているのでそちらを一生懸命かき集めています。(あと4冊…)

悪魔の倫理学 (2013年)

「悪魔の~」や「~の恐怖」のような怪奇系を彷彿とさせるタイトルに弱い僕は今回もタイトルに魅せられて鑑賞してみました(笑)

 

思った以上にコミカルで楽しく見られました。

しかし、登場人物が皆どうしようもない💦

 

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